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「…見んといてよ」
「…今さらどんなん見ても何も驚かんけど、」
なにいまの甘いセリフ
だるそうに髪をかきあげながら言うもんだから
ちょっと一瞬ドキッ、と
…いややっぱ今の嘘、なしなし。
ないわ〜ってドン引きするに決まってる!
「起きたぁ?、Aさん。」
「えっ、正門くん?」
なんで?!って思ったけど、
そっか2人は同居人やったんや…
そして、彼は今扉の前で固まってる状況
「え、っと、これは…」
ベッドの端、部屋の隅まで寄って、タオルケットでガードしてる私と
その前で立って追い詰めてる、西畑大吾
「なにが?
俺のベッドで暴れてたから止めただけ。」
「すいません、降ります!」
そう言って床に正座
ってくらい、今の状況に全く合わせる顔がない。
「やから俺、ベッド貸すって言ったのに…」
そう言う彼をちらっと見てみると、白いTシャツに黒のスウェット。
意外とそんな寝巻きなのね…
って今はそうやなくて!
「何回も言うけど、正門は関係ないって」
年下の男子2人に世話になる独身女
ってお父さんが聞いたら、寝込むかもな…
そう考えたら恐ろしいことになってしまったと悪寒がした。
「はいはいわかった。
じゃあ、あとは2人で話して」
そう言って再び閉められた扉。
足音が少し響いたあと、どこかの部屋の扉が開いて閉まる音がした。
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ゆい(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!最後まで完結できるように応援してます! (2020年9月28日 15時) (レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆう | 作成日時:2020年9月16日 18時