◇ さっそく詰んだんですが ページ3
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No side
『 同じクラスだといいですね！ 』
or「 そうね 」
Aに相槌を打ちながらオリヴィアは考えた。
どうすれば悪役令嬢を辞められるのか、と。
『 ⎯⎯でもお父様がダメって言うんです！あーあ、早く辞めたいなあ。ヴァイオリンなんて始めなきゃよかったです 』
or「 ……まって、もう一度言ってくださる？ 」
『 え？お父様がダメって、 』
or「 そこじゃない！もっと後！ 」
『 ヴァイオリンなんて始めなきゃよかった？ 』
or「 そう、それ！それだわ！！！まだ始まっていないのだから、始めなければいいの！ああ、勝ったわ！！ 」
『 オリヴィアさま？大丈夫ですか？？ 』
オリヴィアは勝ちを確信した。
ヒロインを虐めなければ、攻略対象と関わらなければ。
きっと、いや絶対に！処刑ルートを回避できる！！
or「 ありがとう！本当にありがとうA！！ 」
『 ハイ？ハイ。ハイ！ 』
Aは訳が分からなかった。
ヴァイオリンをやめたい、なんていう愚痴を零しただけでなぜこんなに感謝されるのか？なぜこんなに喜んでいるのか？
まったくわからなかった。
けれど、大好きなオリヴィアに手を握られ満面の笑みで何度もお礼を言われるのは、決して悪い気はしなかった。
『 ( よくわかんないけどラッキー！ ) 』
「 ( 絶対に死亡ルート回避してやるわ！ ) 」
2人は口角を弛め、ニマニマしながら体育館へと向かった。
体育館の壁に貼ってあるクラス表に目を通して、自身の名前を目で探す。先に声を上げたのは、もちろんAだった。
『 わ、同じクラスです〜！ 』
嬉しそうに抱きついてくるAをやさしく受け止めて、オリヴィアは小さくくすりと笑みを浮かべた。
純粋に、うれしかった。
生前では友達なんてもの居なかったから。自分と同じクラスというだけでここまで喜ぶ彼女が、心底愛おしく思えた。
穏やかな気持ちのまま、オリヴィアはもう一度クラス表に目を向けた。
or「 は？ 」
さっきまで可憐に微笑んでいたとは思えないくらい低い声が出る。
オリヴィアの名前の下には、はっきりと【イロニー=ショッピ】【ガオナァ=チーノ】の名が書いてあるのだ。
or「 終わった…… 」
関わらないという作戦は、ほぼ確定で不可能になった。
絶望に打ちひしがれてるオリヴィアを見て、Aは大好きなオリヴィアの情緒を心配した。
なにか、悪いものでも食べたのかしら。
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はまち - 面白い作品の予感がする…！更新頑張ってください‼︎ (6月29日 19時) (
レス) @page3 id: d0d832b347 (このIDを非表示/違反報告)
kgy - （これはまさかそのうちゾムさんも出るのでは!?）頑張ってください!! (6月28日 17時) (レス) @page3 id: 2877c153f4 (このIDを非表示/違反報告)
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