□初動捜査 ページ6
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※心情描写なし、セリフのみ
九重「 どういった服装でしたか？スーツ、何色のスーツでした？ 」
志摩「 犯行の瞬間って見ました？他に覚えてること… 」
伊吹「 例えば誰かと揉めてました？電話の内容は？ 」
『 背丈とか体格とか覚えてますか？だいたい何歳くらいでした？ 』
店主「 殴られた人は常連さんで、週一回来てたかなあ 」
店員「 いつも手ぶらで、何かの鍵と小銭入れだけ持ってきてます 」
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陣馬「 頭部打撲で意識低下状態。被害者は命に別状はないが、朝まで話は聞けそうにない。持ち物は小銭入れのみ。カードの類はなし。身元のわかるものはなかったそうだ。 」
九重「 被害者の人定ができませんね 」
『 この路地に防犯カメラはありませんでした 』
陣馬「 聴取の結果は？ 」
志摩「 被害者は13時頃入店。注文を待つ間被害者に電話がありました 」
伊吹「 目撃者は電話の内容を聞いてました。しょうもない痴話喧嘩 」
志摩「 食事を終えた被害者は会計を済ませて店を出た 」
九重「 目撃者はスマホを見ながら歩く被害者とぶつかりそうになり、危ないなと思って振り返った。殴打をスマホで受けたため、壊れたようです 」
『 犯人は大柄、細身の男性でグレーのスーツを着ていたようです。
目撃者が通りに入ると、既に犯行の後でした。
血溜まりに右膝をつき、被害者のポケットをまさぐっていた。
何かを握ると、向こう側へ逃げた、と。 』
陣馬「 犯人の前足は？ 」
伊吹「 いや、見てないそうです 」
九重「 前足？ 」
志摩「 どこから来たのかってこと 」
陣馬「 凶器の看板がどこのものか分かれば辿れるかもな 」
山岡「 鑑識作業入ります 」
九重「 金目当ての反抗でしょうか？ 」
陣馬「 決めつけんなよ。初動捜査は大きく見る。大きく見て、徐々に絞り込む 」
九重「 被害者は電話で喧嘩をしていた、何かトラブルを抱えていて、その線でやられた可能性もありますよね 」
伊吹「 その電話は女とのしょうもない痴話喧嘩。関係なし。 」
九重「 関係ないと決めてしまっていいんですか？ 」
『 女性が二股をしていて、被害者はその一人で、
逆上したもう一人の交際相手が襲った、とか。 』
伊吹「 いいや、あれは関係ない。それに、もし男女のいざこざだとしたら、二股したのは被害者、男性側だ。 」
陣馬「 待て、目撃者は？正確にはなんて言ってたんだ？ 」
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