■ 切なる願い ページ24
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伊吹「 えー、機捜404から1機捜本部、担当区の密行終了。分駐に戻りました。どうぞ。 」
" 1機捜本部了解 "
『 なんか、なんもないですね〜 』
志摩「 何も無いのは街の平和が保たれてる証拠。喜べ 」
『 わーいって、そうじゃなくて 』
伊吹「 ノリツッコミ！やる〜 」
肘でういういやってくる伊吹さんを軽くあしらう。
何も無いのはいいことだけど、言葉を選ばず言うなら、暇！
伊吹「 あっ大事なこと思い出した〜 」
志摩「 あ？ 」
伊吹「 ここんとこさ、毎晩寝る前、あれを志摩に言っとかないとって思ってたんだよなあ〜 」
志摩「 毎晩思いながらも忘れるってことは、大したことないんじゃないの？ 」
伊吹「 毎晩思い浮かべんだぞ、毎晩寝る前その顔を！嫌だろ！どうせなら早瀬ちゃんみたいなきゅるっとした女の子の顔思い浮かべながら寝たいだろ〜 」
『 伊吹さん気持ち悪いです 』
伊吹「 随分とはっきり言うね、Aちゃん 」
志摩「 よく言った、早瀬 」
……あれ？今「Aちゃん」って、「早瀬」って。
『 呼び捨て！え〜嬉しいです！ 』
伊吹「 Aちゃんも俺のことは藍♡って呼んでいいからね！ 」
『 それはいいです。 』
伊吹「 ガーン！ 」
志摩「 こうやって話が脱線するから言い忘れるんじゃないの？ 」
志摩さんが着替えながら言った。
的を射た発言に思わず笑ってしまう。たしかに、たしかに。
伊吹「 あっぶね、あっぶね… 」
志摩「 で？何？ 」
伊吹「 謝ってもらってない 」
志摩「 は？ 」
伊吹「 俺を殴ったよな 」
『 あー。殴ってましたね、ガッツリ 』
倉庫での出来事を思い出す。
ステッキを持って笑う伊吹さんを、思い切り殴り飛ばす志摩さん。
いやー、あれはさすがにびっくりしたなあ。
伊吹「 暴行傷害。あー、痛かったなあ。食いもんが沁みて飯も食えない。3キロは痩せた… 」
『 あれめちゃくちゃつけ麺食べてましたよね 』
伊吹「 ごめんなさいは？ " 殴ってごめんなさい " セイ 」
あ、スルーされた。
都合の悪いことは耳に入らない伊吹さんの耳。私もほしい。
志摩「 あ、俺も言い忘れたことがある 」
『 あ！わたしもです！！ 』
「 俺たちはどうしてこんな車に乗ってるんだ？ 」
『 私たちなんでこんな車に乗ってるんですか？ 』
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