□新婚みたい ページ17
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伊吹「 志摩さんも気づいたでしょ？さっき、志摩さんが大声出した時の、早瀬ちゃんの怯え方。 」
志摩「 ……まあな 」
伊吹「 あれはきっと、過去に何かあった人の怯え方だった 」
一瞬で顔が青ざめていたし、はくはく、と必死に酸素を吸い込もうとしていた。まるで、呼吸の仕方を忘れたみたいに。
志摩「 ……悪いこと、したかもな 」
伊吹「 ははっ、志摩さん案外素直？ 」
志摩「 黙れ。……おばあちゃんにも、随分執着してたしな 」
伊吹「 あー、ね。 」
『 私たちが必ず見つける 』
『 そんなことしてたらおばあちゃん死んじゃいます！ 』
『 もし映ってたらこのおばあちゃん捜してほしいんです 』
志摩「 深く詮索しすぎない方がいいだろうな 」
伊吹「 …うん、そうだね！ 」
志摩「 ほれ、早くエンジン音に集中しろ 」
伊吹「 だって全然車通らないんだもん！ 」
志摩「 声がデカい、早瀬さん起きるだろ 」
伊吹「 あーっ…ごめんごめん…！ 」
・
『 ん……っは！！！！ 』
目を覚ますと、もう辺りは明るくなってきていた。
絵？私もしかしてずっと寝てた？捜査中に！？
伊吹「 お、早瀬ちゃんおはよ〜♡寝顔もきゅるきゅるだったね♡ 」
『 すみませ、わたしいつから寝て、あれ？てか犯人、 』
志摩「 落ち着け。だいたい3時間くらい寝てた。まだそれらしき車は通ってない、なんなら車の通行も少ない。安心しろ 」
私が気になる要素を全部答えてくれる志摩さん。
いやいや、志摩さん、さすがのしごでき具合！
『 …なんかお腹すきません？ 』
志摩「 …空いたな 」
伊吹「 うん、空いたね〜 」
『 私なんか買ってきますよ！ 』
伊吹「 え！ダメ！絶対ダメ！危ない！ 」
『 大丈夫ですよ〜、これでも私警察官なので！ 』
えっへん！と胸を張ると、2人にすっごい呆れ顔をされた。
伊吹「 俺買ってくるから早瀬ちゃんは待ってて！ 」
『 でも、 』
伊吹「 俺買い物センスあるから！ね、任せて！ 」
『 …はい、そこまで言うならお願いします 』
伊吹「 はーい、行ってきます！ 」
『 行ってらっしゃい、気をつけてください 』
伊吹「 うふ、うふふ！新婚さんみたいだね！ 」
志摩「 バカかお前。セクハラ。早く行け 」
伊吹「 志摩さん冷たーい！もう 」
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