■ 激突 ページ2
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志摩 side
どうやら俺の新しい相棒は、相当バカらしい。
事前に「伊吹藍」について情報収集をしていたから、何となくやばそうなやつだとはわかっていた、つもりだった。
百聞は一見に如かず、というかなんというか。
目の前で煽り運転車両のドライバーと揉める「相棒」を見て、思わず目眩をしてしまいそうになる。
水島「 何だてめえこの野郎！ 」
伊吹「 あ？公務執行妨害で逮捕するぞコラ 」
志摩「 はいやめてー！！ 」
慌てて仲裁に入るも、言い合いはヒートアップしていき、両者落ち着く気配はない。なんなんだよ、こいつら！
気づけばギャラリーも増え、この騒ぎが通報されたのか警察も来て、応援で陣馬さん達もサイレンを鳴らし駆けつけてきた。
陣馬「 ちょっと、歩道出ないで！カメラ撮らない！ちょっとカメラやめてくれる？アイテッ！歩道に行ってください！ 」
九重「 どうしたんですか？ 」
志摩「 もう終わる 」
九重「 …下がってください！ここ車道ですので 」
ギャラリーは陣馬さんと九重くんが沈めてくれている。
ほんっとに、もう……
思わずしゃがみこんでしまう俺に、きっとなんの罪もない。
警察官「 了解しました。すみません、確認取れました 」
志摩「 こっちこそすみません 」
警察官「 黒田さん、黒田さん！ 」
無線で確認が取れたらしい警察官と頭を下げ合う。
黒田、と呼ばれた警察官は「ありえない」とでも言いたげな表情で伊吹を見ている。その気持ち、分かります。
水島「 あいつ本当に警察なの？ 」
警察官「 はい 」
水島「 警察だからって横暴だろ！ 」
志摩「 あおり運転した自覚、ありますよね？ 」
あの運転は、確実に前科がある。
きっと過去にもあおり運転を繰り返しているドライバーだろう。
水島「 それは、あんたらがちんたら走ってっから、たまたま車間が縮まった… 」
伊吹「 たまたまじゃねえだろ、常習だろ。運転見りゃわかるよ 」
水島「 言いがかりだ！つぶったーにかいてやるからな！ 」
またも口論が始まる。
慌てて間に入り、こいつらがヒートアップしないようにする。
『 あ！この車、ドライブレコーダーついてますねえ 』
「「「「 誰！？ 」」」」
『 新しく4機捜に配属された早瀬です！
納得できないようなら、署に行って一緒に録画見ましょっか？
たまたま車間が縮まることが、前にもあったのかなかったのか 』
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