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「......腕、だな。誰のだよ。」
嫌に生々しい腕を拾い上げ、まじまじと眺める。
それは肘から爪の先まで奇麗に作ってあって、指の向きを見た所どうやら左腕のようだった。
ひっくり返しその切断功を見ると、骨でも見えているかと思っていたのだが歪な凹凸が沢山あって、肌の部分と同じ色で塗られていた。
「おいA、それちょっと寄越せ。」
よくわからなかったので取りあえず言われるままに元親に手渡す。
すると徐に包みに手を突っ込み、何かまた別の物を取り出した。
それとこの腕をつなぎ合わせ、満足げな顔をして再度俺に押し付けた。
「おらよ。これで使える筈だぜ。
失くした左腕にしな。」
ふっ、と微笑んだ元親に元就の温度の無い声が降り掛かる。
「貴様、何のつもりだ」
「あぁん？」
不審そうに眼を細めて元親を睨みつける元就と、
嫌そうに眉間に皺を寄せ元就を睨み返す元親。
子供かよお前ら。
「まぁまぁ御二方落ち着きなって。
元就様もいいじゃんか別に。危害を加えようってんじゃないみたいだし？
俺的にはもう諦めてたからすげぇ有り難いし。折角の好意を無下にするのはあんまりじゃない。」
ね？、と若干の苦笑いを向けると、「そーだそーだ」と便乗してくる元親にまた一層嫌そうな表情をした。
「俺はもうずっと毛利に手は出さねぇっつってんだろ。
今回だってAに用があっただけだ。」
元親に付け方を教わって、なんとか自分で着け外しが出来るようになった。
こんな物が動くのか少し疑っていたが....案外手、指の間接も滑らかに動く。
肘から上の接合部さえ眼に入らなければ、右手と変わりなかった。
「凄いなコレ。」
「だろぉ？」
失くした筈の腕にある久しぶりの違和感。
勿論感覚は無い。しかし、確かにそこにある。
両腕がある。
元就の機嫌がこれ以上悪くならないように、元親には悪いが早々にお帰りいただく。
門の前まで見送って、繋いでいた馬の手綱を手渡す。
「ったく、お前の腕がなくなったって聞いたときはすげぇ焦ったんだぜ？
まさかあのお前がねぇ(笑)」
「お前、俺を何だと思ってんだよ(笑)」
「......バケモンだろ」
「ふははっ、違いねぇ」
「元親。」
「んぁ？」
「ありがと、な」
「！......別に構いやしねぇよ(笑)
やっこさんによろしくなー」
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句読点 - あざまっす！が、頑張ります！！w (2016年12月26日 16時) (
レス) id: 5463a90292 (このIDを非表示/違反報告)
^ ^ - おもしろいと思います。更新お待ちしています。 (2016年12月25日 23時) (レス) id: 40794b7b49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：句読点 | 作成日時：2016年8月13日 20時
