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俺が元就の所へ辿り着いた時、元就は数人の兵に囲まれていた。
苛ついた様子で兵士を睨む元就。
遠目に見ても解るほど、顔から胸にかけてまで べっとりと血が付いていた。


「元就様!」


そう叫ぶと、元就は驚いた様に目を見開きこちらを見た。
その瞬間。
元就が背を向けてしまった兵士が、刀を振り上げた。


「ばっ、伏せろ!!」


馬鹿野郎、と出かけた言葉を飲み込み、咄嗟に叫ぶ。
元就は、後ろを振り向きながらしゃがんだ。
俺とその兵士の直線上に、元就が見えなくなったのを確認して、飛苦無を投げた。
運良く苦無は兵士の眉間に突き刺さり、兵士は倒れた。


「よそ見をするな!死にてぇのか!?」


先ほどまで疾騎だった水を、元就と兵士の間に 円形に滑り込ませ、元就を守る様に壁を作った。
突如 目の前に現れた水の壁に、困惑の表情を浮かべたのは兵士達だけではなかった。


「俺が良いって言うまで絶対出ないで下さいよ。」


不安気な顔をこちらに向ける元就を余所に、また別の獣を呼んだ。


「(試してみるか....)虎宵(コショウ)!」


手を組んだまま、その名を呼ぶと、背後から大きな虎のような獣が姿を現した。
虎宵を見るなり、怖気付いた様に膝をついた者や、逃げ出そうとする者。
しかし、たじろいだ兵士達に向け 虎宵は雄叫びをあげ突っ込んでいく。
ただの1人も逃がさずに、近くに居た兵士をも巻き込み喰い散らかす虎宵。
その勢いを止められる者はいなかった。

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句読点 - あざまっす!が、頑張ります!!w (2016年12月26日 16時) (レス) id: 5463a90292 (このIDを非表示/違反報告)
^ ^ - おもしろいと思います。更新お待ちしています。 (2016年12月25日 23時) (レス) id: 40794b7b49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:句読点 | 作成日時:2016年8月13日 20時

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