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我も着替えを済ませ、再度Aと顔を見合わせた。
「何の力が働いてるのかわからないけど、
これほど時間が経過しても消えないって事は余程だね。」
「まったくだよ。」
どちらも呆れた様な、諦めた様な表情をする。
「このややこしい状況で、
これ以上ナリ様に迷惑かけないでくれる？」
「「元就の影は俺一人で十分だ。」」
二人が声を合わせそう言うと、辺りは一層 シン... と静まり返った。
「ハァ。やっぱ殺す気でいかないと駄目だな。
埒があかねぇや。」
カチャリ、と金具の外す音が聞こえ、視線を移すと、
片方のAが、苦無を取り出した。
もう片方も、同じように軽く息を吐いてから、懐から筒状の 何か を取り出す。
「まぁ、そうなるよなぁ。
知ってると思うけど、俺強いぜ？」
薄く笑みを浮かべ、手に持った何かを軽く振る。
揺れる度に ちゃぷん ちゃぷん、と音を立てるので、それがきっと水なのだろうと予想がつく。
「ま、どっちが負けても分身は消える。」
「だな。」
それぞれ武器を構えた。
「待て。」
スっ、と立ち上がり、間に入る。
「ちょっと元就様！ずっとこのままじゃ居られないだろ？」
「そうだぜ、危ないから離れてなって。」
「もう良いわ。」
近くに居た髪を結わえたままのAの身体を庇う様に抱く。
「分身であれ、本物であれ、我にとっては大差ない事ぞ。
もしもこのまま戻らねば、二人共同じ様に我の元に居れば良かろう。」
「.....ナリ様....」
「＿＿＿＿＿＿負けた。」
「「！」」
背中に腕が周り、抱き返される。
Aは、我の頭を そっと撫でた。
「いっつも本物にいい様に使われてさ、美味しいトコは貰えない。
一度くらい貴方の『A』でいてやろうと思ったんだけど......」
「やっぱ駄目だね」と笑ってみせたAの顔は、どことなく寂し気だった。
「貴様が分身であったか。」
「うん。騙してごめんな.....
ホラ、行きな。本物はアッチですぜ。」
我の両肩を掴み、身体を離すと くるっ、と後ろを向かされる。
「本物(ｵﾘｼﾞﾅﾙ)には勝てねぇや。
........しっかり守れよ。」
「それ、俺に言うワケ？」
「ま、そーだよな。」
最後に ふわり と笑い、分身は水に溶け 消えていった。
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句読点 - あざまっす！が、頑張ります！！w (2016年12月26日 16時) (
レス) id: 5463a90292 (このIDを非表示/違反報告)
^ ^ - おもしろいと思います。更新お待ちしています。 (2016年12月25日 23時) (レス) id: 40794b7b49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：句読点 | 作成日時：2016年8月13日 20時
