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「もーとなーりさーまっ。
  終わりましたよー」


軽々とした声で報告をあげる。
元就はこくり と小さく頷いた。


「.......?それは貴様の分身か。」

「へ?あぁ。うん。もう戻っていいよ。」


振り返って声をかけると、その分身は「そんじゃお先に」と言って水に溶けた。
戦中、何体かの分身を使って戦っていたので一斉解除をかけた。


「元就様もお疲れでしょう。
  もう城へ戻りましょうや。」


微笑みかけると、「うむ」と小さく返事が返ってくる。
見晴し台を降りようと階段へ近づくと、誰かが上がって来るのが見えた。


「あー。疲れた。
  ナリ様ぁ、早いとこ帰りまs.....え?」

「え?」


近づいて来るにつれて、人影は姿を露にした。
その容姿は.........

まさしく「俺」だった。


「はぁああぁ!?」

「なんだ、術を解いたのではなかったのか。」

「いやいやいや。俺ちゃんと解きましたから!
  一斉解除しましたからぁ!」

「は?何言ってんだ。お前が分身だろ?」

「ハァ!?」


怒りと焦りが一気に頭を襲う。
頭に血が上った俺は分身の胸ぐらを掴んだ。


「おいA。
  これは一体......」


あの無表情な元就が、まさに「ワケが分からない」という顔をする。


「ごめんねナリ様。」

「ちょっと待ってて。」


「「多分、分身を使いすぎて制御しきれなくなってんだ。」」

「!」


元就はサァ、と血の気が引いた顔をした後、諦めたように溜め息をついた。


「術は解いたんだからさっさと消えろって言ってんだよ。」

「何 本物ぶってんだよ。それこそ俺の台詞だろ。
  テメーが消えろ。」

「.....俺疲れてんだからさぁもう。
  これ以上話をややこしくすんな!」

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句読点 - あざまっす!が、頑張ります!!w (2016年12月26日 16時) (レス) id: 5463a90292 (このIDを非表示/違反報告)
^ ^ - おもしろいと思います。更新お待ちしています。 (2016年12月25日 23時) (レス) id: 40794b7b49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:句読点 | 作成日時:2016年8月13日 20時

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