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急な階段を2、3段飛ばしながら駆け上がり、マツの下へ向かう。
マツの自室の前に立ち、襖を蹴り破ろうと脚を上げた時、中から声が聞こえた。


「元就よ、恨んでくれるな。
  全ては元綱様の、毛利の為なのだ!」

「来る、な。近寄るでない!!」


マツが、そう叫ぶと同時に 文字通り部屋へと飛び込んだ。
マツに刀を向けていたであろう男は、蹴り破った襖の下敷きになりかけた。
しかし、瞬間的に音を聞きつけ、マツから距離を置き 襖からも離れていた。


飛び蹴りを仕掛け、その体勢のまま着地し 相手に向き直る。
間を入れず、俺の足元を斬る様に刀を振る男。
左から右へと刀が通る隙を見計らい、後方へ回転しながら跳び 避ける。


「マツ!!無事か!」


マツに背を向けたまま、確認を取る。


「Aっ、.......問題無い。」


懐から飛苦無を取り出し、両の手に三本ずつ構える。


「A......貴様、毛利の忍で在りながら 我々の邪魔立てをするつもりか?」

「生憎だがな、俺は毛利の忍で在り、マツの忍だ。
  俺の主は.........お前等のモトツナサマじゃねぇんだよ!!」


言い終わるとほぼ同時に、飛苦無を全て投げつけた。
しかし、相手は不気味に笑んでいた。


「その程度で.........某が倒せると思うてか!」

「っ!」


男は脇差しをも抜き取り、二本刀で俺の苦無を全て弾き落とした。


「たかだか忍とは言え、貴様は戦忍だ。
  危険分子は潰す!」


そう言って、先程までとはまるで別人の様な早さで斬り掛かってくる。
その刀を避けきる事は出来ず、俺の胸元は大きく斬り裂かれた。


「カ、ハッ.......」


口からも、斬り口からも大量の血液を吐き出した。


身体が倒れるにあたって、マツの泣きそうな顔が見える。


あぁもう。
なんて顔してんですかアンタは。
たかが1人の忍相手に
そんな顔___









  ________しないでよ。

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句読点 - あざまっす!が、頑張ります!!w (2016年12月26日 16時) (レス) id: 5463a90292 (このIDを非表示/違反報告)
^ ^ - おもしろいと思います。更新お待ちしています。 (2016年12月25日 23時) (レス) id: 40794b7b49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:句読点 | 作成日時:2016年8月13日 20時

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