6モチ ページ7
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スウェットを着ているのにわかってしまう筋肉質な身体。
というか、なんでスウェット着ても似合うんだろう。
鼻も高いし、まつ毛も長い。
意識してしまうと、人間というのはなんともぎこちなくなってしまうもので。
目も合わせられなくなってしまいそうだ。
そのまま椅子に座るのも気まずいので、なにかお茶でもだすかな。
「なにか飲みますか?」
彼の方は見ずにキッチンと向かい合う。
カタクリさんは、んん、とうなりながら口を開いた。
「いや、それより聞きたいことがある。」
「なんでしょう?」
「なぜ俺を家まで連れてきたんだ?」
「え。」
なぜ。
改めてそう聞かれると、うまく答えられない。
しいていうなら、
「なんだか放っておけなかったんです。」
捨てられている子犬を見ているような感じ。
そう、特別な感情ではない。
私の言葉に納得したらしく、そうかと頷いた。
彼の言っていることが仮に本当だとして
もしわたしがカタクリさんの立場なら不安でしょうがないと思う。
それに、彼が今頼れるのは私一人だけだろう。
「大丈夫ですよ、カタクリさん。」
カタクリさんの手をとって、目を見つめる。
「私が力になります。がんばっておうちに帰れる方法を見つけましょう。」
明日は日曜日だし、興信所にでもいってみよう。
彼の写真と名前があればなにかわかるはずだ。
カタクリさんはフッと笑ったように息を漏らす。
「頼もしいな。」
少しだけ目を細めた気がした。
そんな仕草にドキッとしたのはきっと気のせいだ。
しかし、顔が赤くなる前にぐぅとお腹の虫が鳴ってしまった。
なんというか、かっこがつかないな。
「かっこがつかないな。」
言われてしまった。
カタクリさんは言葉とは裏腹になんだかうれしそうだ。
・
うってかわって日曜日。
私は忘れていたのだ。
「カタクリさん、まさか、その恰好で行く気ですか?」
彼の服が1着しかないということを。
「問題があるのか?」
問題おおありだ。
彼は昨日着ていたあのトゲトゲ服で外出しようとしている。
彼の服は露出度が高すぎるのだ。
「わかりました。今すぐユニ○ロに行って
カタクリさん用の服を買ってくるんで家で待っててください。」
彼を家において私がユニ○ロまで走ったのはいうまでもない。
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- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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なのこ(プロフ) - yuka390822さん» 感激していただけるなんて、光栄です!コメントありがとうございます! (2018年6月12日 21時) (レス) id: 5816d88e2f (このIDを非表示/違反報告)
yuka390822(プロフ) - 感激号(┳◇┳)泣 (2018年6月12日 16時) (レス) id: 967b96f7da (このIDを非表示/違反報告)
なのこ(プロフ) - 露木さん» コメントありがとうございます!そんなふうに言っていただけるととても嬉しいです!これからも暖かい話を書けるようにがんばります! (2018年6月12日 7時) (レス) id: b4745be509 (このIDを非表示/違反報告)
露木(プロフ) - カタクリさんの逆トリだー!やったー!とはしゃいでしまいました…!思わずにこにこしてしまうような温かいお話で、続きがとっても楽しみです! (2018年6月11日 21時) (レス) id: be3bf55a7b (このIDを非表示/違反報告)
なのこ(プロフ) - あすこここさん» 初コメにとても感動しています!ありがとうございます!カタクリ様には少しトリップの副作用ということで縮んでしまったということにしてしまいました笑 (2018年6月10日 22時) (レス) id: b4745be509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なのこ | 作成日時:2018年6月8日 21時