続・私のママはベルモットです【名探偵コナン】

52 純白 ページ2

「Aちゃん！

今日遊びに行かない？」

1年B組、ホームルームが始まる少し前の教室。

「あ、ごめんね…今日はママと約束があって」
「そっか、ならしょうがないね！今度博士の所行こーね！」
「うん…」

Aは目を伏せて大きく息をつく。

「どうしたのよ、A。元気ないわね」
「哀…」

浮かない顔のAを心配した哀が声をかければ、不安そうな表情が返ってきた。

「何かあったの？」
「…哀は、シェリーになった事を後悔してる？」

訴えかけるようなアメジストの瞳に、哀はラピスラズリの瞳を見開く。

「もしかして、貴女…」
「皆んな席についてー！ホームルーム始めるよ！」

小林先生がそこで入ってきて、会話が遮られる。哀もチラチラとAの方を見ながら席に着いた。




純白の薔薇。
Aを文学的に言うなら今はそうなのだろう。

(何をしてるの、ベルモット…！)

白い弾丸(White bullet)が黒になるかもしれないというのに、なぜあんなにエンジェルとAを可愛がっているベルモットが何もしていないのか。


(江戸川君に伝える必要があるわね)


エンジェルを守るデビルが、ゆっくりと動き出した-

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