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「それじゃあ、いただきますっ」
急に真剣な顔になって食べ始める優太。
口に合うかなぁ…?
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「あっ、これっ…。
うまいよっ。おかゆなんて優しいもの食べたの久しぶりだから、身体に染みるわぁ…!!!」
彼は私が思っていた以上のリアクションを見せてくれた。
むしろ、おかゆでこんなリアクションできるのは優太くらい。
ホッとした反面、美味しいって言ってくれてすごく嬉しかった。
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『手料理なんて普段人に振る舞わないから、なんか嬉しいな。』
「マジ?ってことは俺がお初?」
『家族以外だと…多分そうかな…?』
「えー、マジかぁ…!」
優太はニヤニヤしながら食べ進めた。
テレビで結構料理するって言ってたから、味に厳しいのかなと思ったけど、
喜んで食べてくれているみたいでよかった…!
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「ごちそうさま…!うまかったよ。
今まで食べたおかゆのなかでダントツ一位。」
『ほんと…?よかった!』
そうして優太は再び布団の中へ入って眠った。
ダントツ一位かぁ、嬉しいな。
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「なんか、機嫌いいわね?」
家族で夜ご飯を食べていると、お母さんに突然言われた。
『そうかなぁー?いつも通りだよ?』
「お友達、男の子なんでしょ?どんな子なの?」
『うーん、まあ悪い人じゃないから安心して…!』
「あーら、未来の彼氏候補ではないの?」
「何っ、彼氏だと!?」
『もう、お父さんっ!!落ち着いて!それはないって!』
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アイドルなんて言えるわけないじゃん…。
しかもそんな人が私の彼氏になるなんて、もっとありえないし…!
私は彼が岸優太だということがバレないかヒヤヒヤしながら時間を過ごした。
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lemon09(プロフ) - 一気読みしちゃいました! 続きが楽しみです。 (2020年12月5日 2時) (レス) id: 2975f730a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mother | 作成日時:2020年5月26日 0時