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そーっと扉を開けると、雨の音の聞こえる部屋に
優太がすやすやと眠っていた。
首元にうっすら汗をかいていて、私はそれをタオルで拭った。
よく見ると、結構幼い顔してるんだなぁ。
まつげ長いし、火照っているせいか余計かわいく見えた。
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「…A、ちゃん」
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名前を呼ばれる。
一瞬ドキッとしたが、でも目は瞑っていて…寝言かな?
『さっき、自分から呼び捨てにしろって言ったのに…。』
私は優太の寝言に小声で突っ込む。
「ん…んん…なんかいい匂いする…。」
『あっ、起きた?おかゆ作ったんだけど、優太食べる?』
「Aちゃんの?…って、呼び方…えっ?」
困惑しだす優太。
その姿はなんだか面白くて笑ってしまった。
『優太が言ったんだよ?呼び捨てでって…』
「えっ、マジ?…ごめん、ぜんぜん覚えてねー…」
『じゃあ、前の呼び方で「いや、いい、このままで。優太でお願いしやす。」
その必死さに、私はまた笑ってしまった。
ほんと、面白い人だなぁ…。笑
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lemon09(プロフ) - 一気読みしちゃいました! 続きが楽しみです。 (2020年12月5日 2時) (レス) id: 2975f730a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mother | 作成日時:2020年5月26日 0時