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「いいんすか…?
うち、ドライフラワーしか扱ってないんで、
近くにある花屋よければ教えますけど…?」
あまりに申し訳なく思ったので、
俺は近くの花屋を教えようと思った。
「いや、いいんです。岸さん、これでお願いします!」
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「あっ、はいっ!」
ふいに名前を呼ばれ、何故だか懐かしさを感じた。
不思議に思ったが、一番綺麗な花を抜きレジへ向かった。
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「あっ…この花っ…!
これ欲しいんですけど…」
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お会計中、男の子はバケツに入った花を指差した。
それは朝、風磨くんから貰った花だった。
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「あっ、これは売り物じゃないんですけど…
よかったら好きなだけ貰ってください!」
「いいんですか…?」
「はいっ、頂き物ですけど…」
俺が言うと、彼は嬉しそうにその花を一本とった。
それを受け取って、それぞれ包装する。
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「ありがとうございましたっ!!」
彼は小さく礼をして、店を出た。
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そういえば、なんであの時俺の名前…。
それに、なんか前にも会ったことあるような…。
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作者名:Mother | 作成日時:2020年4月3日 21時