[完結]待ち合わせは喫茶店で（Y.Kishi) (ページ13)

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13喫茶店ページ13

それから数日後、

今はお昼休みで、友達の愛子と食堂へ向かっている途中。

今日は何食べようかなぁ。

愛「あ、そうだ、A！私好きな人できたんだぁ」

愛子からの突然の暴露。

でも、確か彼氏がいたはず…

『あれ？でも愛子、彼氏いなかったっけ？』

愛「いや、そういう好きな人じゃなくてさ、

King &Princeって知ってる？

ジャニーズで新しくデビューしたグループなんだけどさ」

King & Prince…聞いたことあるような無いような…

『うーん、名前は聞いたことあるけど、そんなによく知らないなぁ』

愛「やっぱりAはそういうのに疎いんだから！

ほらみて、かっこいいでしょ」

そう言って愛子は私に携帯の画像を見せてくれた。

・

そこに写っていたのは、白い王子様みたいな衣装をまとった男の子たち。

確かに、『King & Prince』っていう名前に似合う姿をしていた。

・

愛「Aはどの人が好き？」

・

・

『んーこの写真の中だと……この紫の人かなぁ』

・

・

なぜか一瞬、あの男の子の顔が頭をよぎった。

愛「その子は岸優太君ってグループのリーダーなんだけど、

天然って言われていて、とっても面白い子だよ！

なかなか見る目があるね！笑」

『それで、愛子の好きな人っていうのは？』

「私は、この赤い子なんだけど、平野紫耀君っていうんだ。

平野君はね……」

平野……紫耀……？

・

・

まさか、あの紫耀くん……？

・

・

私は昔彼に恋をしていた。

・

付き合ってはいなかったけれど

もうお互いの気持ちも通じ合っていて、両想いだった。

・

・

だけど、彼は突然いなくなってしまった。

それから私は

いつも心のどこかで紫耀くんを探していた。

・

・

でもとうとう見つけてしまった＿＿＿＿＿＿。

彼はアイドルになっていた。

もう届かない存在に変わっていた。