15喫茶店 ページ15
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放課後、授業も終わり、帰ろうと校門へ向かっていた。
愛子は彼氏と帰っているから、いつも私は一人だった。
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歩いていると、周りの人が何かを言っているのが聞こえた。
「＿＿うちの校門の前で、帽子とメガネとマスクしてる、
怪しいやつがうろちょろしてるんだけど誰に用あるんだろう…。」
「ほんとだ、こわっ、不審者かな」
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それを聞いて、校門の方を向くと、
言っていた通り怪しい人物が、ひたすら校門の周りで
ぐるぐる回っていたり、壁に寄りかかったと思えば、
下校中の生徒を眺め回している。
怖いな、近づかないでおこう……。
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そうして、早歩きでその人の目の前を通り過ぎようとした時＿＿＿＿。
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腕を掴まれた。
やばい、連れ去られる！！！
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と思って、腕を振りほどこうとすると
「あ、あの、すみません。俺です！俺！」
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誰なの…？…俺って言ったってわかるはずないのに…。
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『え、人違いじゃないですか…？』
「いや、あの、俺です。覚えてないですか……？」
そう言って、その人はメガネを外す。
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それは紛れもなく、あの男の子だった。
それがわかった瞬間、掴まれた腕が熱くなる。
『え、どうして……』
「いや、まぁ、ちょっと、とりあえずカフェ行きませんか？」
『あ、はい……あの、手……』
「…あっ！すいません！痛くなかったですか？」
掴まれていた腕から、熱が離れる。
『大丈夫です…。』
そうして私たちは少し距離を保ちながらカフェへ向かった。
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作者名：Mother | 作成日時：2019年9月18日 6時
