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それがすごく、腹立たしくて────
そういった彼を、今すぐに抱きしめたくなった。
｢私ね、自分でも馬鹿だなって思う。北斗くんのこと、好きじゃなくなれないの。｣
松村｢え。｣
｢お兄ちゃんも、慎太郎も、京本くんも……みんなみんな、北斗くんはやめた方がいいって。傷つくからって。｣
｢それでも私、北斗くんじゃないと、やだ。｣
いい所とか、わかんない。ただただ彼が好き。
本を読む時の彼が、かっこいいから。
本当に、私を見て愛おしそうに笑うから。
だから、信じられた。
でも……言葉が欲しかった。
｢北斗くんは、もう私の事好きじゃない？｣
松村｢すげーすき。超好き。めちゃくちゃ好き。｣
｢嬉しい、大好き。｣
そのまま寝落ち通話になって……うん。楽しかった。
何回も好きって言ってくれて、これなら私は無敵だと思えた。
｢男に守ってもらって馬鹿じゃないの。｣
ボソッと去り際に言われた声。
守ってもらってるし、助けては貰ってるとは思うけど。
七草｢2人してバカにして……！｣
と爪を噛んだ彼女がこちらを睨みつけていることにも気づかず私は北斗くんと話をして。
松村｢バイト終わり、迎えに行くね。｣
｢いいの？長引いちゃうかも。金曜日だし｣
松村｢待たせてもらおっかな。中丸くんなら知ってるし。｣
｢居酒屋だよ……？｣
松村｢飲まないよ｣
幸せを感じてる、
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作者名：冬村
| 作成日時：2023年6月26日 15時
