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｢今はどうなんだろう、卒業する前は好きって何度も言ってくれたのになぁ。｣
春休みからだろうか、愛を確かめてくるだけになったのは。
私から｢北斗くんは？私の事好き？｣って聞けば、言ってくれたのかもしれないけど、恥ずかしい。
森本｢……絶対大事にするからいって言ったくせに｣
松村｢おはよう｣
森本｢えっ、北斗……口から血、出てるよ？｣
松村｢……京本に殴られたんだよ、もっと大事にしろって。……A、怒ってる？｣
｢怒ってはないけど……｣
北斗くんの瞳が揺れる。不安げな表情。
どうしてあなたがそんな顔するの、笑ってて欲しいのに
京本｢はあ？怒りなよ｣
｢怒ると言うより、びっくりして……正直何があったのか知らないし。北斗くんのこと信じてるから。｣
松村｢……Aはなんで、なんも言わねえの｣
それだけ言うと彼は去ってしまう
｢待って北斗くん！｣
松村｢ついてこないで。｣
｢……え？｣
松村｢……ほっといてくれよ｣
・
妬いてくれたりするかなって少しだけ思ったんだ。
それが、信じてるから、平気。だって。
喜ぶべきなのかもわからない、浮気はしてないけど。
2人きりで食事に行くのが浮気だとするなら、浮気だろうけど。
……Aが他の奴と二人でどこか行くのなんか許せないのに。
樹と二人で帰るだけでも、慎太郎と二人で話すだけでも内心苛立って、嫉妬してるのに。
なんでAはそうじゃない？
同じレベルで俺を好きでいて欲しい。
七草｢松村くぅん、隣いいー？｣
松村｢好きにすれば。｣
七草｢昨日は楽しかったね、また行きたいなー｣
松村｢もう行かない。俺は楽しくなかったし。人の悪口ばっか聞かされてウンザリ。つーか。お前が悪口言ってたの、俺の彼女。｣
七草｢は！？彼女いたの！？
いやでも、私とご飯行ってくれたじゃん、彼女に不満あるんじゃないの！？｣
松村｢どんな反応するか試したかったから行っただけ。Aはキミと違って性格悪くもないし。……全然無反応だったけど｣
うるさい女。
なんでコイツ、被ってるのが多いんだか……。
１回ご飯に行っただけ。
しかも彼女がほとんど話してたのを聞いてるだけ。
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作者名：冬村
| 作成日時：2023年6月26日 15時
