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｢ねえねえ、あの黒髪の子めっちゃかっこよくない？背、高いし……話してみたいなぁ〜｣
｢わかるー。あーでもあたし金髪がタイプかも、京本くんだっけ？｣
｢私はあの森本くんがいいわ、優しそー｣
トイレって、なんでも聞こえちゃう
高校でもこういう会話は聞いてたけど、だいたい後につく言葉は｢怖い｣だった。
｢でもなんか女の子もいるじゃん？なんだっけ渡辺サン？｣
｢あーなんか地味だよね、顔かわいーけど｣
｢わかる〜あれ絶対化けるって、ヘアメイクやりて〜｣
｢美容の専門行きたかったのに大学行けってなったもんねー｣
なんて話す彼女達の声を、盗み聞きしてるつもりは無い。
悪い人たちじゃ無さそうだし、でも勝手に聞いてるから出ていきづらい……
｢ねー、あの個室……大丈夫かな？ずっと入ってない？倒れてたりする？｣
｢え。すみませーん！！大丈夫ですかー？！｣
ドンドン、と叩かれる扉。
｢あ、大丈夫です……！｣
｢あ、生きてる！！良かったー、生理とかしんどいもんね、うちらうるさくてごめんなさい〜でるんで！｣
ギャルだったのだろうか……。
彼女たちが出ていったあと、そっと彼女たちがいった方向を見ると
髪色は派手な子が2人と、黒髪ロングの女の子。
｢……北斗くんのこと、かっこいいって言ってたの、誰だろ……｣
お昼は一緒に食堂で食べるから、また4人。
松村｢A、今日からバイトだよね？｣
｢うん、今日からだよ。田中くんの紹介で。｣
松村｢居酒屋とか出来んの｣
｢わかんないけど……キッチンだし。最初はホールって言われたけど。｣
森本｢北斗、心配してんの？｣
松村｢夜とか帰るの遅いだろうし、まあ樹が基本送れるようにしてくれるって言ってたけど……｣
京本｢バイトなんかしなくても俺に嫁ぐって言えば｣
｢嫁がないです……。｣
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作者名：冬村
| 作成日時：2023年6月26日 15時
