彼氏VSお兄ちゃん【名探偵コナン】

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「実は班長の親父さんがヤクザ風の男にボコられてた時…俺もそのコンビニにいたんだよ！あとAちゃんも」

「い、いたのか？あの現場に！？」

「ああ。Aちゃんも覚えてるだろ？」

『あー、いたわそのコンビニ。研二くんに着いてったら強盗と遭遇した記憶あるもん』

「だろー？班長は血まみれの親父さんに気を取られて気づかなかったかもしれねぇけど…あの後、男の仲間が数人店内に入って来て…」

『そうそう。そんで、パトカーのサイレンが鳴り出した頃に警察が来るからズラかれ！って帰っていったんだよね』




あの時殴られてた人って、伊達さんのお父さんだったんだ。確かに面影あったな。




「親父さんは気づいていたんだよ…。近くの車にその男の仲間が大勢潜んでいるって…。

だからその男を捕まえたとしても…仲間に加勢に入られたら勝ち目がないし…店内で乱闘になり、万が一立て籠もられたりしたら…店内にいた他の客達に危害が及ぶ…。

あの時、子供の俺とAちゃんや…妊婦さんや老人や…女子学生とかたくさんいたからねぇ…」

『そういやあの時、警察の到着がかなり早かったよね。ってことは伊達さんのお父さんが通報して、警察の仲間が駆けつけるまで犯人を奥まで入れず、店先で足止めしたかったんじゃない？』

「さっすがAちゃん！俺も同じ考えだよ。だからあの土下座は、命乞いなんかじゃなく…ここだよ班長！」




そう言いながら研二くんが伊達さんの胸元に拳を当てる。




「誰も傷付けてたまるかっていう…警察官のハートが…そうさせたんじゃねーの？」




研二くんの強い瞳に、伊達さんが一瞬気圧されたように見えた。

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