彼氏VSお兄ちゃん【名探偵コナン】

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適当に操作していたら、ふとメールボックスを見つけた。最近は班長から毎日のように送られてきてたんだな。遡ると、松田や萩原からのメールも段々と増えてくる。



未送信メールを見ると、松田や萩原に対するものばかり書いてあった。死んで連絡が取れなくなっても、相変わらず送り続けていたのか。それほど死を受け入れ難かったのかは、今となっては誰にも分からないけれど。



Aは、僕達が返信してなくても毎日のように送り続けてくれていた。日課になっていたのかもしれないけど、少しは返信してあげるべきだったかな。



軽く反省しつつ、お気に入りになっているメールを開いた。松田から、か。日付から推測するに、恐らく死ぬ直前に送られてきたメール。謎に負のオーラを放つそのメールを不思議に思いながらも、開いて本文を読んだ。




【A、俺は諸伏のことを認める。なんやかんやで正義感が強くてAを大切にしてる諸伏なら、Aを幸せにできると思ったからな。

今だから言えるが、多分俺は警察学校ん時から認めてたんだと思う。アイツもいい奴だからな。まぁ今でも認めたくねぇ気持ちはあるが。


直接言ってやれなくて悪いな。諸伏と幸せになれよ。

もしアイツに泣かされたら、お兄ちゃんがあの世で…いや幽霊になって戻ってきてぶん殴ってやるから安心しろ。ついでに連絡寄こさねぇゼロの奴も纏めてぶん殴ってやる。



A、俺はお前の幸せを誰よりも願ってんだ。それだけは忘れるなよ】




なんだ…ヒロ、松田にちゃんと認められてるじゃないか。しかも警察学校時代から。良かったな。…本当に、良かった。




「安室さん？どうしたの？」

「そうだね…さっきの話の続きだけど、幼馴染は彼女の兄にちゃんと認められてたらしいよ」

「え？」




カウンターに置かれたサングラスが、窓からの光をキラリと反射した。

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