彼氏VSお兄ちゃん【名探偵コナン】

11月7日 ページ23

11月7日。時刻は夕暮れ時。今日も無駄に綺麗な夕日に照らされつつ私は帰路についた。



警察学校を卒業した後、お兄ちゃんと研二くんは爆発物処理班というヤバそうなところに行き、伊達さんは強行犯係というところに配属されたんだって。以前より会う回数も減ったし、皆大変なんだろうな。まぁ事件現場でたまに会うけど。

ただ、よく分からないのがヒロくんとゼロくんのことで。2人はある日を境に仲良く音信不通になっているのだ。おかげで、いくらメールを送っても返信されることがない。嫌われているのか…と昔は陰ながら泣いたっけな。ヒロくんに限って自然消滅はないと思うんだけど…。連絡を取れない部署にでも配属されたのかな。



はぁ…と携帯を取り出しながらため息をつく。研二くんから来ていたメールに返信しようとして送信ボタンを押した直後、画面に表示された文字に思わず首を傾げた。




『えっ？【メールを送信できません】？？』




可笑しいな、アドレス間違えたかな？だがそれは間違いなく研二くんのもので。水没とかで壊しちゃったの？有り得なくはない…か？



帰ったらお兄ちゃんに聞いてみよう。そう考え、私は日課と化したヒロくんへのメールを作成し始めた。メールと言っても今日あったことを纏めてるだけなので、むしろ日記に近いかもしれない。読んでくれてたらいいな、と希望を込めて送信ボタンを押し込む。



研二くんとは違い、ちゃんと送信されたメールを見てホッと胸を撫で下ろした。まぁ返信は来ないけど、受け取ってくれるだけまだマシだろう。


ヒロくんに会いたい……なんて。そう思うのは、やはり私のワガママなのだろうか。









＿＿＿＿＿家に着き、ドアを開けて『ただいまー』と言う。あれ、お兄ちゃんの靴がある。いつも私より遅いのに…何かあったのかな？



私は現在、お兄ちゃんと2人暮らしをしている。理由は簡単で、高校では実家から出て1人暮らししてたのだが、大学では何故か知らん間に同じ学校になってたお兄ちゃんと家賃とか食費とか生活費の問題で一緒に住むようになったってだけだ。コラそこ、お金の問題だけとか言わない。



『お兄ちゃん？』と彼の部屋のドアを開けると、そこにはベッドの上で俯いて座り込んでいるお兄ちゃんがいて。どうしたんだろ？心なしか暗いオーラを放つお兄ちゃんは私を視界に捉えると、ヨロヨロと近寄って抱きしめてきた。？？？？？(混乱)

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