彼氏VSお兄ちゃん【名探偵コナン】

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チャリにブレーキをかけ、道ギリギリで急停止する。研二くんの車は向こう側に届いたものの、ゼロくんの乗ってるトラックは………！！お願い、届いて……！！！



両手を固く合わせて祈っていると、トラックが道に激突した。その衝撃でトラックが半回転し、ひっくり返ったまま着地する。ちょっ…ゼロくん大丈夫なの！？



研二くんが車から降りて「おい！？」とトラックに近づいた。フロントガラスが粉々になっている運転席の中では、ゼロくんがニッと笑いつつサムズアップしたのが見えて。無事…だ。良かった………ホンットに良かった！！



ふぅ〜〜〜と安堵の息を吐くと、バイクから降りたヒロくんが私の改造チャリをまじまじと見ながら「にしてもAちゃんスゴいな…」と呟く。おお、ヒロくんも興味が出てきましたかね！？




『ヒロくん私とドライブデート行かない？』

「一応聞くけどそのチャリで？」

『チャリだからドライブじゃないって思ってんのかもしれないけど、安心しなよ。そこらの車より速い速度も出そうと思えば出せるから！』

「違うそうじゃない」




「むしろ不安だな…」と言うヒロくん。えぇー、お兄ちゃんはチャリデート喜んでくれたのに。




「おいおいA、俺を差し置いて堂々と浮気か？」

『浮気も何も、ヒロくんは彼氏なんだけどね』

「ということでお兄さん、妹さんを俺に」

「無理」

「まだ最後まで言ってないのに…」




「シスコン拗らせてんなぁ」と伊達さんが呆れた声を出した。なんでこんなに過保護になったのやら。私にも分かりません。




『ちなみにお兄ちゃん、誰なら認めてくれんの？』

「そーだな……。Aのことを大事にするのは大前提として…俺より賢くて、俺より優しくて、俺よりカッコよくて、俺より爆弾処理が速けりゃ考えねぇこともねぇ」

「松田お前…妹を嫁に出す気ないだろ」

『爆弾処理が速い………つまり研二くんならワンチャンあるのでは？』

「あとチャラくねぇ奴」

『研二くん駄目じゃん。よしヒロくん、お兄ちゃんより速く爆弾処理するんだ』

「松田より速く？難易度高くない？？」









(でもAちゃんのことは絶対大事にす)

(妹はやらねぇからな)

(お兄さん、そこをどうにか…)

(お前に兄呼びされる筋合いはねぇ)

(お、お兄ちゃあん………)

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