痛みを感じない女 Part５【イナギャラ】 (ページ18)

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ユニフォームに着替えたAは、座名九郎と一時的に交代する。

瞬「監督、サッカーできんの？」

『私に出来ないことは、爬虫類の世話だけ。

まぁ見ていたまえ。私にしかできない、最高のプレーを見せてあげるよ』

Aはそう言って黒岩をジッと睨み付けた。

黒岩「フン……貴様が私の行く手を阻むか」

『おかしな事を言いますね。私は、もうずっと貴方の前に立っているんですよ』

そして試合が再開した。

試合が再開すると、黒岩の暴走が始まった。

黒岩「生ぬるい！その程度で宇宙最強だと！」

黒岩はアースイレブンだけでなく、味方の選手でさえも攻撃を仕掛けてくる。

天「やめろー！！」

その時、いつの間にかAが黒岩の前に立ち塞がっていた。

黒岩「貴様にわたしが止められるものか！」

そう言って黒岩はAへ突っ込んでくる。

天「監督！」

剣「Aさんっ！」

天馬と剣城がAを助けようと駆け寄ってくる。しかしAは黒岩を見て寂しげな笑みを浮かべたかと思いきや、軽く黒岩を躱した後、その場から動くことなくボールを奪っていた。

黒岩「！」

『黒岩監督……聞こえているのでしょう、私の声が』

黒岩「……」

『今この瞬間、貴方の嫌いな言葉を言わせてもらいます』

そしてAは顔を上げ、そっと微笑んだ。

『貴方の、負けです』

その瞬間、Aはシュート体勢に入った。

『皇帝ペンギン……１号！』

「「っ！？」」

Aの放ったボールは、真っ直ぐに黒岩の方へ飛んでいく。

そしてその瞬間、大きな爆発音が鳴り響いたと思えば、黒岩のいた場所には機械片が散らばっていた。