日本の道化の月 Ⅱ【イナオリ】 (ページ2)

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円「落ち着け鬼道」

風「お前らしくないぞ」

鬼道は二人の言葉に落ち着きを取り戻した。

鬼「だが……このチームに裏切り者がいるのは事実だっ」

円「裏切り者か……俺は一星が本当に悪い奴とは思えないんだよなぁ」

灰「なんだと！？あいつは豪炎寺を手に掛けた奴の仲間なんだぞ！」

『私も一応怪我してるんだけどなぁ～……』

Aはボソッと控えめにそう言った。

万「鬼道さんっ、それ本当なんですか？」

鬼「それだけじゃない。忘れたのか円堂っ、一星は練習でお前を怪我させようとしたんだぞ」

坂「円堂さんに怪我を！？」

円「おいおいっ、まだそうと決まったわけじゃないだろっ？」

鬼「……あいつを許してはおけないっ

監督が動かないのなら、俺たちであいつをこのチームから排除するしかない！」

鬼道の言葉に、灰崎とAとヒロトと不動だけが笑って賛同している様子だった。

氷「鬼道さん……そんなことできるんですか？」

鬼「できる。しかし、それには大義名分が必要だ。

下手な反撃をすれば、こっちが返り討ちを食うだろう。

大観衆が見ている試合の真っ最中に、一星とその背後にいる組織の悪行を暴露する！

フィールドを穢す者を許してはおけない……次の試合で片を付けてやる！」

円「鬼道……」

その時、突然控え室の扉が開かれ大人数名が中に入ってきた。