夜桜の木の下には彼女がいた２～エイリア学園編～ (ページ5)

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５５．ページ5

染「お前な、一ノ瀬も鬼道もこっちに回せって声かけてんだろうが！」

吹「だって、僕いつもこうしてたし」

染「白恋じゃそうでもうちじゃそんなの通用しねーんだよ！

お前は雷門イレブンに入ったんだ、俺達のやり方にあわせろ！」

吹「そんなこと急に言われても……そういう汗臭いの疲れるなぁ」

『っ……』←不覚にも笑いそうになった。

染「誰が臭いって！？」

当然怒る染岡。Aは吹雪の前に立って染岡をなだめた。

『まあまあ、落ち着けって染岡』

染「お前も昔からの仲だとか知らねーけどな！そいつを甘やかしてんじゃねーぞ！」

『甘やかしてるつもりは……』

そう言いながら吹雪が先程からAの腕にひっついているのをAは気にせず話している。

目「とはいえ、世界トップレベルのチームの中には、個人技を活かしたプレースタイルを重視するところもあります。

吹雪君を中心とした白恋中はまさしくそうしたタイプなのでは？」

染「うちはうちだ！白恋じゃねえ！

どんなにスピードがあろうと、こんな自分勝手なやつと一緒にやれるか！

無理なんだよっ、こいつに豪炎寺の代わりなんて！」

吹雪は染岡の方をジッと見つめたまま何も話さない。と、その時風丸が口を開いた。

風「それはどうかな……俺は吹雪にあわせてみる」

染「はぁ！？お前何言ってっ」

風丸の表情は少し曇っていた。

風「俺には、吹雪のあのスピードが必要なんだ……エイリア学園からボールを奪うのは、あのスピードがなくちゃ駄目なんだ。そうじゃなきゃ、また前の繰り返した……」

風丸のその言葉を聞いて吹雪が口をようやく開いた。

吹「だったら、風になればいいんだよ」

風「え？」

円「え？風？」

吹「おいで、見せてあげるから」

皆は吹雪についていくことにした。