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鬼「魔王も魔界も関係ないっ！姉さんを傷つける奴は俺が許さん！」
アラ「へぇ〜やる気みたいよこの人間達。よほどこの子を取り返したいのね」
デ「大切な魔王への生け贄、人間如きに渡すと思うのか？」
鬼「ならば力尽くでも、奪い返す！」
有人達はデスタを睨み付けた。
「人間が魔界の者に挑むか」
その場に襤褸を纏った老人が現われる。
老人「魔界の住人に戦いを挑むには、古の掟に従わなくてはならん。
すなわち……サッカーで戦い、勝者を決めるべし」
その場の霧が晴れると、サッカーグラウンドが姿を現した。
老人「生け贄を助けたくば……」
鬼「試合で勝って奪い返せ……そういうことかっ」
デ「やる気か人間？」
鬼「あぁ！待ってて下さい姉さんっ、俺達が必ず貴方を取り戻します！」
『えぇ、必ず勝って私を助けてくれたまえ』
有人達を見ながらAは目に涙を浮かべていた。
そんなAを見てデスタはAにしか聞こえない声で話しかける。
デ「味方にそんな演技をするとはな。お前、何を企んでやがる」
『企む……？フッ、そんなものないよ。ただ私は、この状況を誰よりも楽しんでいるだけさ』
Aのその不適な笑みは、魔界の住民から見ても悪魔そのものだった。
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2019年9月14日 20時
