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それからしばらくした時、集団の足音が聞こえてきた。
『……来たかな』
Aが顔をあげると、そこには有人率いる白組のメンバーがいた。
鬼「姉さん！」
有人がAを見つけ駆け寄ろうと走ってくる。
デ「儀式を妨げる者には、魔王の名の下に恐怖と破滅を！」
有人達の目の前にデスタ達が立ち塞がった。
デ「ここはすでに魔界。人間風情がよくこんなところまで来れたもんだぜ」
Aの両隣にデスタとアラクネスが立つ。
鬼「何者だお前達！」
デ「俺は魔界の戦士デスタ。そして……俺達が魔界軍団Zだ！」
佐「魔界の住人気取りというわけか……」
鬼「姉さんを返せ！」
デ「そうはいかねぇ。こいつは大事な生け贄だからな」
鬼「生け贄だとっ」
アラ「地の底に眠りし魔王……伝承の鍵に選ばれし乙女の魂を喰らい千年祭の日に目覚める」
デ「我らが主、魔王が復活すれば、世界は破滅の炎に包まれ文明は崩壊する。
そしてこれより千年、地上は魔王と魔界軍団Z、悪が支配する世界となるのだ」
アラ「貴方は魔王を復活させる生け贄になれるの。嬉しいでしょ？」
デスタとアラクネスがAの顔にグッと近づく。
『うっ……なんで私がこんな目に……』
Aは迫真の演技で目に涙を浮かべる。
豪「クッ……Aをよくもっ」
アラ「あら？この子さっきまであんなに余裕ぶってたのに……」
『私を助けて豪炎寺君っ、有人！』
鬼「その手を離せ！」
有人がそう叫びデスタとアラクネスはAから手を離した。
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2019年9月14日 20時
