痛みを感じない少女 弐【イナオリ】

９２． ページ42

キャンプ場を後にしたAが向かった先は、帝国学園だった。









校舎内に入ると、Aは真っ先に監督室へ向かった。









そして中に入ると、そこにはまるでAを待っていたかのように影山零治が椅子に座りこちらを見ていた。









『お久しぶりですね。影山さん』









影「お前か。ようやく私の元へ戻ってくる気になったか」









『まさか……今日は貴方のお力を得るためにここへ来ました』









影「ほぅ……お前も偉くなったものだ。お前の師に一体何を頼もうと言うのだね」









Aは影山を見つめ不適に笑った。そしてその用件を伝える。









『＿＿＿＿＿＿＿＿＿ということです』









影「……成程、お前にしては随分と大きな賭けに出たな」









『それほどまでに今回は強敵だと言うことですよ』









影山はサングラス越しにAをジッと見つめる。そして口を開く。









影「良いだろう。その願い、聞き入れてやろう。









だが一つ質問してもいいか」









『えぇ、どうぞ』









影「今回のこの”ゲーム”……お前は何を思って行動している」









Aは影山の質問に小さく笑い声を漏らした。









『フフ……そんなの、”面白いから”に決まっているでしょう』









Aの答えに影山も不適に笑った。









影「クックック……さすがは私の一番の教え子だ」

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