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練習を終え帰宅していると、前から星章の灰崎が歩いてくるのが見えた。
灰崎はAを見ると立ち止り決まりが悪そうにうつむいた。
『やぁ灰崎君。怪我の方は大丈夫だったかい？』
灰「……何の用だよ」
『別に用はないけどね。見知った顔を見かけたから挨拶をと思って声をかけただけだよ』
灰「そうかよ……んじゃ俺は帰る。じゃあな」
灰崎はそう言ってAの隣を横切っていく。その時Aは口を開いた。
『君は、またそうやって逃げるのかい？』
灰「なにっ？」
灰崎はAのその言葉に振り返りAを睨み付けた。
『君はすぐにそうやって逃げようとする。現実を受け入れたまえ。君は負けたのだよ、完膚なきまでにね』
灰「てっめぇ……！」
『この際だからはっきり言わせてもらうよ。……君は弱い。戦う意志をなくした君など、もはや何の興味も持てない』
Aはそう冷たく言い放った。
灰「俺は逃げてなんかいねぇ！てめぇに俺の何がわかるっていうんだ！」
灰崎はAの胸ぐらを掴んで怒鳴り散らす。
『何も知らないよ、君のことなんてね。興味もない。
フィールドの”小悪魔”は小悪魔らしく最後に尻尾を巻いて逃げるのがお似合いだよ』
灰「黙れええええぇぇぇ！」
そう言った瞬間、灰崎は怒りに任せAの左頬を殴った。しかし灰崎はすぐに我に返り少し焦った表情になる。
Aは灰崎に殴られた左頬に触れてみる。痛みの感じないAは表情を歪めることなく、赤くなった頬にそっと触れるだけだった。
灰「お、おいっ……」
灰崎が何かを言いかけたとき、Aはそのまま背を向け歩き出す。
『それじゃあね。フィールドの……いや、”灰崎凌兵君”』
Aはそのまま何事もなかったかのように帰っていった。
灰崎はその後ろ姿を見て悔しげに小さく舌打ちをこぼした。
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夜 - とても面白くていつも続きを楽しみにしてます。機会があればFF、エイリア、FFI時代の主人公さんの話も読んでみたいと思うくらい楽しいです！これからも梅こんぶさんのペースで頑張ってください！ (2019年8月5日 17時) (
レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 読みました。梅こんぶさんのイナズマシリーズは外れがないぐらい好みな設定や展開でした。GOシリーズの夢小説読みました。クロスロード編は作り直す事ってお考えになるのですか？また楽しみにしています。 (2019年8月5日 0時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2019年8月4日 20時
