寿命縮まったんですが２【ツイステ】 (ページ26)

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「ふな”っ！？コイツ、入学式でオレ様に変な首輪つけたヤツだゾ！」

「キミたちは、昨日退学騒ぎになった新入生か。

人のユニーク魔法を「変な首輪」呼ばわりするのやめてくれないかな。

まったく、学園長も甘い。規律違反を許していてはいずれ全体が緩んで崩れる。

ルールに逆らったやつはみんな、ひと思いに首をはねてしまえばいいのに」

『首を……っ！？』

その発言に私は咄嗟に自分の首を両手で隠す。

「学園長はキミたちを許したようだけど、次に規律違反をしたらこのボクが許さないよ」

『はひィィッ！！；』

「よろしい」

リドル寮長は流し目で見てそう言った。

この人には逆らえない、謎の圧があった。

「……あのー、ところで寮長。この首輪って……外して貰えたりしませんかね？」

「反省しているようなら外してあげようかと思っていたけど、先ほどの発言からしてキミに反省の色があるようには見えないな。

しばらくそれをつけて過ごすといい。

心配しなくても、１年生の序盤は魔法の実践より基礎を学ぶ座学が中心だ。

魔法が使えなければ昨日のような騒ぎも起こさなくて、ちょうど良いだろう？」

リドル寮長の言葉にエースはがっかりしたような顔になる。

まぁ、先ほどの失言を聞かれれば、当然のことだろう。

「さあ、昼食を食べたらダラダラしゃべっていないで早く次の授業の支度を。

ハートの女王の法律・第２７１条『昼食後は１５分以内に席を立たねばならない』

ルール違反は……おわかりだね？」

「はぁ、また変なルール……」

「返事は「ハイ、寮長」！」

「「はい、寮長！」」

「よろしい」

なんだこの恐怖政治は……そう思ったが、私も自分の首が惜しいので口を噤んだ。

「まあまあ、俺がちゃんと見張っておきますから」

そう言ってトレイ先輩がリドル寮長にそう言う。

「……フン。キミは副寮長なんだから。ヘラヘラしてないでしっかりしてよね。

ボクはハートの女王の法律・第３３９条『食後の紅茶は必ず角砂糖を２つ入れたレモンティーでなければならない』を守る為に購買に角砂糖を買いに行かなきゃならないから、これで失礼」

そう言うとリドル寮長はようやく立ち去っていき、つまりそうな重苦しい空気もようやくなくなる。

その時、私の耳にポタポタと何かが滴り落ちるような音が聞こえた。

空耳だと思い、その時は気にしなかった。