寿命縮まったんですが２【ツイステ】 (ページ11)

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「そうだ。オレこんなことやってる場合じゃなかった。寮長に話があるんですけどまだ寮内にいます？」

「ん？まだいる時間だと思うけど……

ところで寮長のタルトを盗んだエースちゃん。お詫びのタルトは持ってきた？」

「え？いや、朝一で来たから手ぶらすけど……」

「おちゃ～。そっかぁ。

それじゃあハートの女王の法律・第５３条。『盗んだものは返さなければならない』に反してるから、寮には入れられないな」

ケイト先輩がそう言い、エースは当然納得のいかない顔になる。

空気が次第に不穏になっていくのを感じる。

「この寮にいるからにはル－ルに従ってもらわないと。見逃したらオレも首をはねられちゃう。

悪いけど、リドルくんが気付く前に出てってもらうね」

ケイト先輩はそう言ってジリジリとこちらへ近づいてくる。

「ちょっ、あの顔絶対本気じゃん！お前らなんとかして！」

「なんで俺が！」

「頼むよ！オレ今魔法使えねえし……うわっ、来た！」

エースはデュースとグリムを前に突き出して後ろに下がる。

ケイト先輩と戦ってはみるものの、ケイト先輩は一向に倒れる気配がせず、いつの間にか寮の外に放り出されていた。

「なんなんだよ、アイツ～！」

「倒しても倒しても湧いてきた……幻覚魔法か何かか？」

『こ、怖かった……』

いくら倒しても出てくるケイト先輩。あの本気の目はそのうちトラウマになりそうだ。

「それより、タルトがないなら門前払いなんだろ？オレら最初から手ぶらだったじゃん。

薔薇を塗るのだけ手伝わせやがって！」

「ちゃっかりしてるんだゾ」

「じゃあ、お詫びのタルトを用意して出直しだな。

放課後にでも……ハッ！！！！やばい！！！！」

『どうしたの？』

「まずい、もう予鈴の時間過ぎてる！遅刻するぞ！」

「ふな”っ！オレ様の輝かしいスクールライフ１日目にミソがついちまう！

オマエたち、教室に急ぐんだゾ！」

「そういえばユウたちのクラスどこ？１年だろ？」

「学園長が１年Ａ組って言ってたゾ！」

「なんだ、同じクラスじゃないか。１時限目は魔法薬学だな」

そう言って私達は急いで教室へ向かった。

足の遅い私は、エースとデュースに腕を引っ張られ、ほぼ引きずられていた。