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それからAは一旦解放されて寮へと戻ってきた。
相変わらず中はサウナの如く暑苦しい。
『クソッ……フード被ってるせいで余計暑い……
やっぱ今日は外で_____』
「あ、雛ペンちゃんお帰り〜」
「随分長いお散歩でしたね」
『はい、死亡フラグ』
目の前には、まるで冷凍庫から出されたのかというほどの冷気を放つリーチ兄弟が立っていた。
『……なんでそんなキンキンに冷えてんだお前ら』
「先ほどまで、氷魔法で涼んでいたところです」
「雛ペンちゃんもやる〜?氷付けになればすげー涼しくなるよ〜」
『やんねーよ。殺す気か』
Aはさっさと退散しようと歩き出すが、リーチ兄弟は前から退く気配がない。
それどころか、Aをジッと見てくる。
『……な、なんだよ;』
「雛ペンちゃんさぁ……なぁんでこんなクソ暑いのにフードなんか被ってんの〜?」
「確かにそれは僕も気になっていました。何故脱がないのですか?」
「取っちゃえばよくね?えいっ♪」
『あっ!?』
フロイドに無理矢理フードを取られ、Aの猫耳が露わになる。
その猫耳を見ると、リーチ兄弟は一時停止する。
『(い、一番見られてはいけない連中に……!)
逃げるが勝ちだぁ!!』
Aはそう言うと、踵を返し全速力で逃げ去っていく。
後ろからは「あ!待ってよ〜!」「フロイド、捕まえますよ」という物騒な声が聞こえてくるが、Aは振り返れば捕まることをわかっているのか、真っ直ぐ出口に向け走っていく。
そして気付けば、寮も鏡舎も通り過ぎ、オンボロ寮前まで来ていた。
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梅こんぶ(プロフ) - 弑逆ノ桜さん» 誤字の指摘ありがとうございます。訂正させていただきました。 (2020年8月5日 0時) (レス) id: b0a36378c3 (このIDを非表示/違反報告)
弑逆ノ桜(プロフ) - 103のバルガス先生の台詞で魔法が魔王になってますよっ!(ボソッ) (2020年8月4日 23時) (レス) id: cdb86ccf60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梅こんぶ | 作成日時:2020年8月4日 22時