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「ん？この匂いは……間違いねぇ！部屋の隅に積まれた木箱の後ろだ！！
ジェイド先輩、覚悟！」
ジャックはそう言って木箱を後ろに手を入れた。
「(あ！ジャックくんの手が僕の上着に……)」
「よし、捕まえた……ん？なんだこりゃあ！？」
ジャックが手にしていたものは、ジェイドではなく、ジェイドが先ほど脱いでその辺に置いたはずのジャケットだった。
「これは……カカシ？ジェイド先輩の服を着せたカカシじゃねえか！」
「ジャックさん、いけない！カカシを引っ張らないでください！！」
「ん？」
アズールの忠告も遅く、引っ張ったカカシにぶつかった売り物の瓶が床に落ちて割れてしまった。
「やべえ、売りモンの瓶を割っちまった！うぐっ……なんだこの強烈な臭いは！？」
「青臭い独特の香り……割れた瓶の中身はドリアンジュースだったようですね」
「くそ、部屋にここまできつい臭いが充満してたら人捜しなんて不可能だ」
「罠を仕込むとは……ジェイドのヤツめ。手こずらせてくれますね。
仕方がありません。ジェイド探すのは中止して次の場所へ行きましょう」
アズールは諦めたように出口に向かっていく。
「いいのか？」
「相手はあのジェイド……ジャックさんの鼻が利かなくなってしまった今、闇雲な捜索は時間を無駄にするだけです。
ああ、そうだ。購買を離れる前に……サムさん！割ってしまったジュースの代金と店の清掃費用はレオナさんに請求してください」
「ええっ！？」
「OK、了解したよ！」
「……では、行きますよジャックさん」
「お、おい！レオナ先輩に付けるくらい俺が払う……待て、アズール！……先輩」
アズールとジャックはそのまま購買部を出て行った。
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梅こんぶ(プロフ) - 弑逆ノ桜さん» 誤字の指摘ありがとうございます。訂正させていただきました。 (2020年8月5日 0時) (
レス) id: b0a36378c3 (このIDを非表示/違反報告)
弑逆ノ桜(プロフ) - 103のバルガス先生の台詞で魔法が魔王になってますよっ！(ﾎﾞｿｯ) (2020年8月4日 23時) (レス) id: cdb86ccf60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2020年8月4日 22時
