１０２．Happy Beans Day Story ページ2
２月。冬の寒さに慣れてきた頃、ナイトレイブンカレッジでは、毎年恒例のとあるイベントが開催されようとしていた。
「全員着席しているな。これより、明日行われるナイトレイブンカレッジ伝統行事……
『ハッピービーンズデー』のための組み分けをする」
トレインがそう言ってくじ引きの箱を机の上に置く。
「組み分けは例年通り、公平にくじ引きで行う。
出席番号順に、前に引きにきなさい」
『でたよ……毎年恒例の地獄みてぇな行事……』
Aは机に項垂れながらゾンビのようなうなり声を漏らす。
『何で豆なんだよ……肉とかの方が皆嬉しいだろうがよ……』
「そっか。Aは大の豆嫌いだったもんな」
横に座るカリムが思い出したかのようにそう言う。
『見るのも触るのも食べるのも大嫌いだあんなもの。
何が楽しくて豆のぶつけ合いなんぞせにゃならんのだ……』
「口調がおかしくなってるぞ」
シルバーが横からそう言ってAの体を起こす。
「ミス・バーソロミュー。君の番だ。早くクジを引きにきなさい」
トレインにそう言われ、Aは「ミスじゃねぇし」とブツブツ文句を垂れながらクジを引く。
『怪物も農民もどっちも嫌だけど……できるなら怪物の方に……』
盛大なフラグ回収を済ませ、クジを思い切り引くと、そこには「農民」と書かれていた。
そのクジを数秒間見つめると、Aは再び机に突っ伏し屍の如く動かなくなってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 680人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梅こんぶ(プロフ) - 弑逆ノ桜さん» 誤字の指摘ありがとうございます。訂正させていただきました。 (2020年8月5日 0時) (
レス) id: b0a36378c3 (このIDを非表示/違反報告)
弑逆ノ桜(プロフ) - 103のバルガス先生の台詞で魔法が魔王になってますよっ！(ﾎﾞｿｯ) (2020年8月4日 23時) (レス) id: cdb86ccf60 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：梅こんぶ | 作成日時：2020年8月4日 22時
