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「しかし、予想通りアズールがジャックくんを連れていてよかった。
おかげで仕掛けた罠が無駄にならずに済みましたからね」
「えっ、もしかしてさっきの罠、全部ジャック氏をピンポイントで狙ったものだったの……?」
「はい。ジャックくんの嗅覚の鋭さは、敵にまわせば厄介。味方にすれば頼もしいものです。
おまけに彼は体力や瞬発力も優れている。アズールなら、今回のイベントは100%ジャックくんと組むと予想しました」
「ガッチガチの心理戦やばみ……外れたらどうする気だったのさ」
「その時はアズールが僕の予想の上をいっただけのこと。
大人しく捕まるか、Aさんを身代わりにして逃げる気でいましたよ」
『おいテメェ。ちょっとは隠せや』
Aは下からジェイドの顔を睨み付けながらそう言った。
「……さて、そろそろケイトさんたちと合流しなければ」
ジェイドはAの言葉を無視してスマホを取りだした。
『だからお前さっきからなんでスマホ見てんだよ。連絡の取り合いは禁止じゃなかったか?』
「違いますよ。ケイトさんのマジカメをチェックしているんです。
行く先々で写真をアップしているのでどの辺にいるか予測出来るんですよ。これを使って後を追います」
『だからさっきも木の上でケイト先輩らを待ってたのか』
Aは納得したのと同時に、全てがジェイドの思う方向へ進んでいることに不服そうな顔になった。
「ああ、最後の投稿では校舎から真っ直ぐメインストリートのほうに向かっていますね。
では僕らは迂回して、高台のほうから行きましょう」
「え……け、ケイト氏お仲間なんでしょ?わざわざ迂回する必要ある……?」
「少々考えがありまして。ふふふ。では、失礼します。行きますよAさん」
『へいへい』
Aは気怠げな声を発してジェイドについていった。
体はすっかり温まっていた。
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梅こんぶ(プロフ) - 弑逆ノ桜さん» 誤字の指摘ありがとうございます。訂正させていただきました。 (2020年8月5日 0時) (レス) id: b0a36378c3 (このIDを非表示/違反報告)
弑逆ノ桜(プロフ) - 103のバルガス先生の台詞で魔法が魔王になってますよっ!(ボソッ) (2020年8月4日 23時) (レス) id: cdb86ccf60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梅こんぶ | 作成日時:2020年8月4日 22時