１４６． ページ46
それから無事に取り戻したオンボロ寮に帰ってきたAたち。
Aは久々とも思える自室のベッドに座って溜息をついた。
「今回もお疲れ様でした」
『もうしばらくはあの双子の顔は見たくない……』
Aは額を押さえながらそう呟いた。
セバスチャンはAの脱いだ制服をクローゼットの中に入れようとした。
するとポケットの中にアズールの昔の写真があることに気付いた。
「おや、返していなかったのですね」
『また使えると思ってな。アズールの知恵もそうだが、魔法も寮長と言うだけ強力なものだった。
いずれ僕の役に立つ日がくる』
Aはそう言ってアズールの写真を見つめた。
「坊ちゃんにしては、前回もそうですが、いつもより随分と穏便に事を済ませるのですね」
『バカ。ここは僕らのいた世界とは違うんだ。いつもみたく手当たり次第なんて大雑把なことはしてられない。
下手をすれば、こっちが喰い殺されるだけだ』
Aはそう言って目線を窓の外に向けた。
すると、窓の外では蛍の光のような小さな光が見えたが、その光はすぐに消えてしまった。
『何だ、あれは……』
「どうかなされましたか？」
『……いや、疲れただけだ。僕はもう寝る』
「かしこまりました」
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透明中毒者 - すごい好みの作品です。早く坊っちゃんの右目について誰か聞かないのか、と毎回ドキドキしています。お体に気を付けて更新、頑張ってください。 (2020年7月22日 23時) (
レス) id: 2b715cf35f (このIDを非表示/違反報告)
killerハリケーン(プロフ) - とても面白いです。続きが気になります。頑張ってください(^-^) (2020年7月20日 22時) (レス) id: 07ace89041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2020年7月18日 20時
