理系教師の弟【ツイステ】

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それからしばらく痛みがひくまで保健室にいることになり、すでに放課後の時間になった。








『はぁ……マジカルシフト大会も近いというのに、こんなバカみたいな怪我をするなんて。







ヴィル寮長になんて言えば……』








「アタシに、何て言うつもりかしら？」








声がして入口の方を見れば、ヴィルがそこに立ってAを見ていた。









『寮長……何をしに？』









ヴィルはAに近づいてくる。








「アンタのそんな情けない姿なんて見てられないと思ってたけど、何だか逆に珍しくて見てみたくなっちゃったのよね」








『ハッ。で？ご感想は？』








ヴィルは上半身だけ裸で包帯を巻かれているAを見て鼻で笑った。








「思ってたよりも面白いものではなかったわね。







けど、その様子じゃ今度のマジフト大会、アンタは補欠に回すことになりそうね」









ヴィルはそう言うと額に手を置いて溜息をついた。








「とにかく、今日のところは寮に帰るわよ。アタシがさっき作った火傷用の塗り薬を塗って上げるわ」








『え。わざわざ薬を作って持ってきてくれたんですか？』








「火傷跡なんてみっともない傷跡、残されたくないのよ。







ほら歩けるでしょ。さっさと服着なさい」









ヴィルにそう言われ、Aは大人しく服を着て寮に帰っていった。

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