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「それで、話は戻るけど、犯人を捕まえるためにはこちらが先手を打つしかないと思う」
リドルがそう言い、作戦が立てられる。
「先手を打つったって、どうするんだゾ？」
「例えば、次に狙われそうな生徒に当たりをつけてボクらでこっそり警護する。
事件が起ったら、すみやかに生徒を保護。犯人が動けば、後はAが匂いを追えば確実だ」
「次に狙われそうな生徒って？」
「監督生ちゃん、話が早いねぇ。実は選手候補の中でも「コイツは狙われそう！」って生徒何人かにもう目をつけてあるんだ〜
マジカメのメッセで情報共有するからグループ作るね。グループ専用のアルバム、見ておいて」
「ダイヤモンド先輩、これ、スゴい情報量っすね」
「ん？この中に、A先輩の名前もあるんだけど……」
リストの中には、一番上にAの名前が書かれていたが、その横には×印が書かれていた。
「あー、それね。Aちゃんはハーツラビュルのエースだから絶対狙われるとは思ったんだけど……
よくよく考えたら、Aちゃんを狙ったところで事前に躱されちゃうと思うんだ」
「そっか。鼻がいいから、怪しいヤツの動きも見極められるんスね」
「その通り。うちの可愛いAの鼻はこの学園でも獣人より優れてる。
そんなAを狙うようなヤツは、余程の命知らずが馬鹿のどちらかだよ」
リドルは自分のことのように自慢げにAのことを話していた。
「出た、リドルくんの「うちの子可愛い自慢」。
まぁ、その通りなんだけどね。だからAちゃんはリストには載ってるけど、危険性はなしってことで×をつけてるんだよね。
そういうことだから、早速ターゲット候補を見に行ってみよっか」
「A、案内をよろしくね」
『承知した』
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2020年6月30日 12時
