人の皮を被った鬼陸【ヒロアカ】 (ページ18)

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その後、Aと通形と緑谷は電車で１時間ほど移動し、ナイトアイの事務所まで到着した。

通形「ここがサーの事務所だよね」

緑谷「おォ…」

緑谷はビルを見上げて緊張で固まっていた。

通形「おいおい角張るなよ！良くないぜ。言いそびれてたけど、サーはとても厳しいんだよね」

緑谷「存じております。自分にも他人にも厳しく、ストイックな仕事が有名なヒーロー。

モニター越しでもあの鋭い眼差し、ゾワッとしましたよ」

通形「それもだけどね…サーにはメディアと違うもう一つの顔がある」

緑谷「……！？」

通形「君が門前払いされたくないのなら、これからサーと会って話し終わるまでに、

必ず１回、サーを笑わせるんだ」

緑谷「へ？」

緑谷は思わず間抜けな声を出してしまう。

緑谷「な…何ですかソレ！？笑わせる！？」

『ナイトアイはああ見えて、すごくユーモアを大事にしている人なのよ。私も昔、あの人には常に笑顔でいるよう教育されたものだわ～』

緑谷「ユーモアを…」

それから中に入って説明しながらサーのいる部屋まで向かう。

通形「俺が出来るのは紹介までで、君を使うかどうかはサーが決める。

俺も協力してやりたいけど、ここからは君一人でサーに認めてもらうしかない」

緑谷「今さらですけど…会ったばかりなのに先輩は何で良くしてくれるんですか…？」

通形「別に良くしてる気もないけどね。君はめちゃくちゃな目標を持って、それを実戦しようとしてる。

困ってる人がいたらお節介焼いちゃうのは、ヒーローの基本だろ」

そしてナイトアイのいる部屋の前まで到着した。

通形「さて、あのドアの先だ。強くなりたいなら己で拓け！」

緑谷は意を決してその扉を思い切り開いた。