人の皮を被った鬼肆【ヒロアカ】 (ページ20)

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１７０．ページ20

死柄木「人の命を金や自己顕示に変換する異様。それをルールでギチギチと守る社会。

敗北者を励ますどころか責め立てる国民。

俺達の戦いは「問い」。ヒーローとは、正義とは何か。この社会が本当に正しいのか、一人一人に考えてもらう！俺達は勝つつもりだ。

君も、勝つのは好きだろ」

『爆豪少年っ、耳を貸しちゃ…っ』

死柄木「おいおい、静かにしててくれ。今大事な話をしてるんだからさ。

心配せずとも、殺しはしないさ二人とも」

『ふん……前は殺すだとか言っていたくせに、随分な心変わりですね…』

死柄木「予定が変わったんだ。お前は殺すにはもったいなさ過ぎる。

言えば、お前はオールマイトの弱点でもあるからなァ」

『なるほど……利用価値を見出してくれたってことですか……』

死柄木の手は緩むことなく、一切の動きを許してはくれない。

『(シンプルな人質ってことね……)』

死柄木「荼毘、拘束外せ」

荼毘「は？暴れるぞこいつ」

死柄木「いいんだよ。対等に扱わなきゃ、スカウトだもの。

それに、この状況で暴れて勝てるかどうか、わからないような男じゃないだろ？雄英生。こっちには人質もいるんだからなァ」

『っ……』

死柄木のAを掴む手が一瞬だけ強まった。