夜桜の木の下には彼女がいた～FFI編～ (ページ3)

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それから数日後、Aは太陽のいる病院にいた。

太「それでね！その時の選手の人がすっごくかっこよくてね！」

『うんうん』

太陽はこの間見たサッカーの試合の話をしていた。

Aはそれを微笑ましそうに聞いていた。

太陽が話をしていると、響木から電話がかかってきた。

『太陽、ちょっと静かにしててね』

太「はーい！」

『もしもし、皇です』

響《Aか。お前に報告がある》

『なんですか？』

響《今、FFI実行委員会から通達が来てな。女性であるお前の参加資格が認められた》

『FFI……それってつまり世界にいけるってことですか？』

響《その通り。日本代表選手にお前は直々に選ばれた。大会では唯一の女性選手となる。

勿論、日本代表として参加してくれるな？》

『勿論です。とても光栄なことです』

響《それはよかった。明日、日本代表を決める試合をする。

よかったら見に来るといい》

『わかりました。ありがとうございます監督』

Aは携帯を切りポケットにしまった。

太「なんのお話？」

『喜べ太陽。お姉ちゃん、日本代表に選ばれちゃった』

太「本当に！？やったねA姉！

俺の姉ちゃんは日本代表だー！皆に自慢しないと！」

太陽はまるで自分のことのように喜んでくれた。

太「頑張ってねA姉！俺滅茶苦茶応援してるから！！」

『あぁっ、太陽の応援があれば誰にも負けない気がするよ』

Aは太陽の頭を撫でながらそう言った。

そしてその日は一旦帰ることにした。