元最凶の吸血鬼がメイドになった件 Ⅵ【黒執事】 (ページ30)

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それからシエルはセバスチャンを見つけ、人目があるので生徒を装ってセバスチャンに話しかけた。

シ「ミカエリス先生！選手に推薦して頂いてありがとうございます！」

セ「こらファントムハイヴ君、走ってはいけませんよ」

シ「ごめんなさい、すぐにお礼が言いたくて！」

セ「礼には及びません。君ならきっと素晴らしいプレイを見せてくれると思っていますから」

シ「ハイッ！大会までに色々準備しなくちゃ！」

セ「私でよければお手伝いを」

シ「本当ですか！？」

セ「もちろん、ただしきちんと宿題が出来ているかチェックしてからですよ。

私はあくまで、教師ですから」

『(勝敗、個人の成績、紳士的プレイ。どれが重要視されるかは校長の気分次第……

明確な基準がない以上、全生徒の中から選ばれるのは至難の技。しかし……

点を獲って寮を優勝させ、さらにお涙頂戴すれば完璧だな)』

シ「(どんな手を使っても真夜中のお茶会の席を手に入れてみせる！)」

セ「６月４日が楽しみですね」

『我も近くで観戦させてもらうとしよう。我が主の素晴らしき采配をな』

Aはセバスチャンの肩に乗っかりそう呟いた。