元最凶の吸血鬼がメイドになった件 Ⅵ【黒執事】 (ページ18)

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２６８．ページ18

コール「おっお願いですグリーンヒル先輩！レドモンド先輩には…っ」

ブルーアー「僕らには口止めしなくていいのか？」

グリーンヒルの後ろには、青寮と紫寮の監督生のブルーアーとバイオレットもいた。

シ「有能で優秀なモーリス・コール先輩の暴力行為を聞きつけて、駆けつけない方がおかしいでしょう」

ブルーアー「この子が鍵を開けてくれて助かった。よくやったぞ」

ブルーアーはAを抱き上げながらそう言った。バイオレットはそんなAを撫でている。

コール「でも監督生がいる白鳥宮は校舎のずっと先。声が届くはずが…っ」

シ「先輩、音は”大きさ”じゃなく”振動”で伝わるんですよ」

コール「！？」

シ「振動さえ伝われば理論上どんなに遠くても音は伝わる。例えば、振動を伝え易いピンと張った糸で薄い板状の物を繋げば離れた場所に音を伝える装置となります。

例えば、こんな風に」

シエルは美術室のボードを手に取ると、そのボードの後ろには細い糸がついていた。

そしてその糸は、真っ直ぐ白鳥宮へと繋がっていた。

コール「まさか…まさか！まさか！！まさかああああああ！！！」

レドモンド「話は聞かせてもらったぞ」

その声は、白鳥宮にいるレドモンドの声だった。