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夜の自由時間、セバスチャンは生徒の勉強を見ていた。その横にはAがジッと座って外を眺めている。
セ「ここは”初めから”ではなく、”当初は”と訳すべきですね。
ここは間違えやすい所ですから気を付けて。後は大丈夫ですか？」
「はい！ミカエリス先生の教え方、すっごく分りやすいです！ありがとうございます！
おやすみなさい先生！」
セ「はい、おやすみなさい」
生徒が部屋を出て行くと、直ぐさま部屋の扉がノックされる。
シ「ミカエリス先生！解らないところがあるので教えてくださいませんか？」
その声の主はシエルで、その声を聞いてAは元の姿に戻った。
セ「…どうぞ」
シ「フン、随分と人気者のようじゃないか、ミカエリス先生」
セ「えぇ、教え方が解りやすく優しいと皆さん誉めてくださいますよ」
シ「ハッ、お前の本当の教育方針をあいつらに教えてやりたいくらいだ。
明日の午後４時にP4の集まりに呼ばれた」
セ「Aからお話は伺っております」
シ「またとないチャンスだ。何としてもP4とその取り巻きに気に入ってもらわないとな。
必要なのはまず茶菓子か」
セ「仰る通りです」
シ「なんで僕が子供相手に茶菓子なんぞ…」
『可愛いものじゃないか。賄賂じゃなく、本物の茶菓子で懐柔できるんだからな』
セ「しかし明日午後４時は私、クリケットの指導があるのですが……どちらを優先させますか？」
『命令とあらば我がついていってやらんこともないぞ』
シ「殴り合いをするわけじゃないんだ。僕一人でいい。そのかわり……
命令だお前達、P4が驚くような茶菓子を用意しろ！」
セ、A『「御意、ご主人様」』
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2020年3月19日 18時
