２９８． ページ48
６月４日の夜。ウェストン校は昼の喧噪から一転、静寂に包まれる。
全てのドアは堅く施錠され一切の外出は禁止。出歩くことが許されるのは僅か数人。
『真夜中のお茶会』の参加者だけ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
お茶会の参加証の月下美人が、月夜の下に花開く。
今宵は月の下、吸血鬼も黒猫も…悪魔もカラスも、静かな夜にひっそりとしたり顔で微笑んでいた。
レドモンド「ようこそファントムハイヴ。……優雅で」
グリーンヒル「伝統ある」
ブルーアー「格式高い」
バイオレット「奇妙な」
P4「「真夜中のお茶会へ」」
招かれたシエルは、学園内の秘境の庭園へ連れられていく。
そこには標的の校長と、副校長の姿があった。
シ「(あれがウェストン校の絶対君主、校長……)」
ヨハン「皆さんよく来ました。さあ掛けて」
監督生とその寮弟、そしてシエルはお茶会の席についた。
レドモンド「皆、行き渡ったな。少々味気ないが紅茶で乾杯といこうじゃないか。
ロレンス、音頭を」
ブルーアー「では、今年も伝統を守り無事に６月４日を終えられたことに……
ウェストン校に、かんぱ＿＿＿＿＿＿＿＿」
シ「待ってください」
ここで、女王の番犬がついに動き出した＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2020年3月19日 18時
