２９６． ページ46
パレードを終えた後、後夜祭の祝宴会が始まった。
それぞれが料理を味わったりダンスをしたりと楽しんでいる中、Aとセバスチャンは隅っこでその様子を見ていた。
『こんなに明るい夜は久し振りだな』
セ「長い間眠りについていた貴方は、こういう機会がなかったでしょうからね」
『ふん、
マクミラン「あ！ミカエリス先生！それと貴方は……ファントムハイヴの家の主治医ですよね！」
マクミランと他の生徒達がセバスチャンに気付いて近づいてくる。
セ「何か用ですか？」
マクミラン「先生達は踊らないんですか？」
『いや、我はダンスなど……』
セ「そうですね。折角ですし……」
『は？貴様何を言ってっ』
「そうこなくちゃ！」「ミカエリス先生のダンスみたい！」
セ「引けないようですよ。それにいいではありませんか。
今この場では、私は教師、貴方は名門家の専属医。何の問題もないと思いますが？」
『っ……貴様ァ』
セ「偽りで塗り固められた、人外同士の一夜限りのラブロマンスも、中々悪くないと思いますが」
セバスチャンはそう言って手を差し出してくる。
『……』
Aはその手を渋々とり、セバスチャンとダンスホールで踊った。
悪魔と吸血鬼……
化け物と化け物の踊りは、見る者を魅了した怪しくも美しい踊りだった＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2020年3月19日 18時
