痛みを感じない少女 伍【イナオリ】

２１４． ページ14

一星はそれから皆に何をしていたのか話した。









一星はフロイと一緒にオリオン財団理事長、ベルナルド・ギリカナンと会っていたらしい。









そこで話したことを一星は全て話した。









稲「そっか……俺たちが考えている以上に、オリオンの闇は深いんだな」









剛「なぁ、オリオンの黒幕って一体誰なんだ？」









光「フロイは見当がついているようでしたが……」









野「もしかして、監督は知っているんじゃありませんか？









監督だけじゃない。Aさん、貴方だって」









皆は野坂の言葉で一斉にAと監督に視線を向けた。









趙「オーホッホッホ！知りたいですかぁ？









ずばり！その正体とは……っ！」









皆は前のめりになって監督の話を聞く。









趙「私にもわかりましぇーん」









期待していた分、皆はその場で盛大にずっごけた。









剛「わかんねーのにもったいぶるなよ！！；」









『それより皆、今はブラジルとの戦いに集中するべきじゃないかい？』









稲「そうだっ、目の前の敵に全力で挑もう！









相手が何者だろうと、俺たちのサッカーをやろう！」









砂「しかし、奴ら全員オリオンなんだろ？」









坂「それに、オリオン財団理事長直属の精鋭って……そんなやつらとまともに戦うんですか？」









稲「当然だっ」









灰「へっ、面白くなってきやがった」









水「お前ら、わかってないようだな」









灰「何？」









野「ブラジルが、例え全員オリオンだとしても、彼らの実力は本物だよ」









『野坂君の言うとおりだよ。









はっきり言わせてもらうよ。今のままでは、君達は絶対にブラジルには勝てない』









Aの言葉で皆はざわめき出す。









剛「どういう意味だよっ！？」









『言葉の通りさ。彼らの実力を、侮らない方がいい』

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